うつ症状が重くつらい時期にどのように過ごしてきたかお話したいと思います。
うつ症状が一番重い時期(極期)として体が動かないほど苦しんだのは2017年11月から12月までの2か月間。また、精神的にしんどかったのは回復期の2018年1月から6月頃までの6か月間と再び体調を悪化させた2021年1月から5月頃までの4か月間です。体は動くけど気持ちがつらい後者のほうがしんどかったです。
とにかく体の動かないうつ期の極期で工夫したいこと
2017年11月はまだ会社で働いていたのですが、動悸、倦怠感、肩こり、眠気、不眠、胸の痛みなどの身体症状に悩まされていました。
身体の異常には気づいていましたので心療内科を受診し薬を服用していましたが、ストレスのかかった状況での薬物治療であることと短期的に効果が出るというものではないため、徐々に体調を悪化させていき医師から「仕事を休んでください」との指示が出ました。
2017年12月から休職となりましたが、この月はまったく動けず、とにかく毎日寝たきり。昼も夜もベッドの上で過ごし、一日15時間くらい寝ておりました。
このときはもうテレビとかも楽しめなければ笑うこともできないという状態でした。そのため、描写の激しくないまったり系のアニメを流し見するようにしたり、Amazonプライムでネイチャー番組を見たり、刺激の少ないリラックスできる方法を選択してきました。漫画が好きだったのですが、当然買いにいけないのでKindleで電子書籍を買って読んでいました。
うつ期の極期の工夫してきたこと
- とにかく1日中寝ている
- 刺激の少ない娯楽を見て楽しむ
- 焦らないで薬物治療を続ける
- 休養する環境下でのストレスを排除する
この時期にしてきたことは、このくらいしかありません。気力がなく記録もしてなかったし、記憶もあまりありません。極期は抗うつ剤を飲みながら安静にしていたら脱することが出来ると思うので脳への刺激を少なくして、とにかく焦らず、治療に専念することが第一だと思います。
問題になることがあるとすれば、ストレスを排除できないことです。ベッドの上で寝ているなかでおぼろげに覚えているのが、愛犬が無駄吠えをしていて強い苛立ちを覚えたことです。
うつ期の極期は神経がとても敏感になっているので些細なことでも刺激の強い情報として受け止めてしまうようです。不快な出来事であれば強く体が反応してしまうので、症状の回復を妨げてしまいます。
体が動かない状態に至ってしまうとどうしようもできない要因ですが、いかにストレスを排除した環境で休養ができるか、という点は最重要事項なのかもしれません。同居人の理解があるというのはとても大事です。
うつ病の回復期は少しずつ動きを入れていく
まったく動けなかった極期に比べて少しずつ活動できるようになるのが回復期です。
2018年1月は身体症状はまだあるものの、主治医のススメで1月からリワークに行き始めていました。1月は精神的には落ち着いてリワークを楽しむ余裕があったのですが、2月になると徐々にその精神的余裕もなくなり、そのうち身体症状の波がきて休みがちになりました。
精神的に余裕のないときというのは、とても嫌な夢ばかり見るものですよね。私は毎日蜂に刺される夢や仕事の夢を見ていました。このような夢をインターネットで夢占いとして検索することから私の自己分析は始まったように思います。娯楽として楽しめて、自分の状況理解にも役立てることができるので、夢占いはおすすめです。ちなみに、蜂に刺される夢は夢占いでは体調不良などを意味するようです。
この頃に病院の精神保健福祉士のかたと面談(カウンセリング)を受けるようになり、「もっと自己分析をしよう」と決意します。体調が悪い日はやれることが少ないですし、自己啓発書を読みながら、自分のことをとにかくノートに書きこんでいました。いま思うとこのアウトプットすることは頭の中を整理することで効果があったのかもしれません。
また、体調が優れず活動量が限られるので、活動範囲も自宅と庭だけでしたが、そのなかでも小さな発見を楽しみに毎日を過ごすようにしてました。心掛けたことは、「作業療法」的な観点で手足を積極的に動かして集中力や脳の機能を回復させることです。
うつ期の回復期で工夫してきたこと
- 庭の植物観察・昆虫観察・庭の土いじり
- ジャガイモを植えて育てる
- コケリウム(苔でテラリウムをつくること)
- 愛犬と遊ぶ
- 絵を描く
- ノートで自己分析
- ネイチャー番組の鑑賞
- 音楽鑑賞会(モーツァルト等)
- ルールを知らないスポーツのテレビ観戦
- 毎日日光浴をする
- ノスタルジー効果を使ってアルバムを読み返す
- 動けるときに公園まで散歩、昆虫採集、川を探索
- ライブ配信アプリの活用(2021年)
2017年当時はSNSはやっておらず、実家暮らしでしたが普段の話し相手はあまり居ませんでした。ただ、元気なときは親しい友達にご飯に連れて行ってもらったりと人とのつながりを感じられる出来事がありとてもお世話になりました。
また、2021年はライブ配信アプリでいわゆる推しと呼ばれる存在を見つけて、毎日励まされていました。SNSでもリアルでも人間関係はうまくいかないことなどがありますから、できれば熱中できるような趣味や推し(またはリラックス法)ができるといいのだろうと思います。
こうしてリワークへの参加も無理をせず休みたいときには休むことを心がけながら、徐々に症状を回復させていきました。安定期に入ると回復期ではできなかったような筋トレやダイエット・デブエット、労働トレーニングなど社会復帰に向けた活動を実施しています。安定期でも焦らず治療することが重要で、焦って再就職した時期には数か月してすぐに体調を崩すことがありました。
まとめ
極期には体を動かさず、刺激の少ない娯楽を楽しむことや、環境を整えてストレスを排除することが重要でした。回復期には少しずつ動きを取り入れ、自己分析や作業療法的な活動を通じて、精神的・身体的なリハビリを行いました。
同じように苦しんでいる方々にとって、自分なりの方法を見つけ、無理をせず焦らずに過ごすことが重要です。メンタル疾患を持つことで生じる困難を乗り越えるためには、周囲の理解とサポートも不可欠です。家族や友人、医療従事者との連携を大切にしながら、少しずつ前向きに取り組んでいきましょう。